横澤宏一郎 SUUMO(ｽｰﾓ) ｸﾘｴｲﾃｨﾌﾞﾃﾞｨﾚｸﾀｰ　人々の心に残るCMを生み出すコツは？スーモはいったい何者？

リクルート住まいカンパニー「SUUMO（スーモ）」のCMをみて、あらためて思いました。SUUMOとは、なんて愛くるしい生き物なんだろうと。こんなに可愛らしいキャラクターを生み出した横澤宏一郎さんとはどのような方なのか、スーモとは一体何者なのか・・・気になりませんか？
今更ながらちょっと調べてみました。

横澤宏一郎さんのプロフィール
横澤宏一郎さんの主な仕事
横澤宏一郎さんの主な受賞歴
横澤宏一郎さんがクリエイティブディレクターになるまで
SUUMOはどのようにして誕生した？
SUUMO（スーモ）キャラクターの紹介

横澤宏一郎さんのプロフィール

1972年　　神奈川県生まれ
1995年　　早稲田大学政治経済学部卒業
　　　　　博報堂入社セールスプロモーション局配属
1999年　　 CMプランナーへ職種転換
2008年　　シニアクリエイティブディレクター昇格
2009年　　㈱タンバリン参加（博報堂の子会社、現在は「ハッピーアワーズ博報堂」）
2016年6月　博報堂退社
2016年7月　BORDER inc. 設立（http://www.border-inc.jp/）

横澤宏一郎さんの主な仕事

リクルート「SUUMO」（キャラクター開発含）
日野自動車「ヒノノ二トン」
大正製薬「リポビタン」木村拓哉
TOKIUM「トキウム防衛隊」永山瑛太東京03
転職サイトGreen 滝藤賢一
なんぼや「なんなんなんぼや」関ジャニ∞
UHA味覚糖「ぷっちょ」King&Prince
JT「スーシャルディスタンス」大悟
アイシティ「eyecity市」永野芽郁高田純次
ソフトバンク「ギガ国物語」岡田准一　白石麻衣
ウイニングイレブン「人生はサッカーだ」
ZOZO　本田翼
富士フイルムBI ダバディ
リクルート　「リクナビNEXT」　大泉洋
ソニー　「PlayStation4」　山田孝之
ダイハツ「BOON」　土屋太鳳　篠原涼子
サントリー「ICE GIN」近藤真彦

横澤宏一郎さんの主な受賞歴

ＴＣＣ新人賞、ＴＣＣ賞、ＡＣＣ賞、電通賞、文化庁メディア芸術祭推薦作品
アドフェスト・シルバー、ブロンズ、カンヌ・ＦＩＬＭ／ＯＵＴＤＯＯＲ部門ファイナリスト
２００７クリエイター・オブ・ザ・イヤー審査委員特別賞（準グランプリ）
２００９／２０１１　クリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリストなど

横澤宏一郎さんがクリエイティブディレクターになるまで

　横澤宏一郎さんは父親がNHKに勤めていたので、子どの頃は2～3年おきに転校するのが当たり前の転勤生活でした。子どもの頃から父親の名前がテレビ番組のテロップに出たりしていたのを見て育ち、高校生の時にたまたま観たCMが面白くて、「こんなCMを作る仕事に就きたい」突然と思い立ちます。

そして母親に「広告を作りたいなら電通に行きなさい」と勧められ、大学の時の就職活動で電通を受けるも落ちてしまいました。初めて行きたいと思った会社に入れなかった衝撃で、その時人生で初めて嗚咽というものを経験しました。

　ですが、それにより博報堂に入る事ができ、結果的にはとても良かったと思われているようです。

　しかし、憧れて入った業界でしたが、入社後の研修時に、クリエイティブを目指している人間は課題で書いてくるコピーが面白かったり、発想が全然違うという印象を受けて「自分はクリエイターの器ではない」と思い込んでしまいました。
TVで、ある俳優が「世界で一番悲しいのは、才能がないのに努力している奴だ」と話しているのを見た事も追い打ちをかけ、クリエイティブ局は諦めました。

　そうして最初に入った部署はプロモーションデザイン局という、販売促進のプランを考えたり、イベントをしたり、おまけを作ったり、といった仕事をするところでした。

　当時の肩書は「プロモーションデザインプランナー」というものでしたが、名刺を見せた時に自分の仕事がどういうものなのか一言で説明できず、悔しい思いをし続け、段々と「クリエイティブ局に行きたい」という気持ち強くなっていったのだそう。

　ちょうどその時出会った言葉「やれる、やれないではなく、やりたいか、やりたくないかだ」にも突き動かされ、「やっぱりクリエイティブがやりたい！やりたいならばチャレンジすべきだ！」とクリエイターの道を進むと決意します。その後、社内試験を受けみごとクリエイティブ局に転身しました。

　しかし、同期入社のクリエイターからすでに4年遅れを取っていることに焦り、早く実績を上げたいと思い、うまくいかない案件から逃げていたらみごとに仕事がなくなってしまいました。

　それによってできたヒマな時間を使って、会議室にこもり日本や海外のCMの名作CM集をひたすら見続け「このCMのどこに面白さを感じたのだろう？」と一つひとつ分析していきました。それをひたすらノートに書き出していくという地味な作業を続けていると、その過程で「面白いと感じるCMの法則」が見えてくるようになり、これが後々のCM制作に大きく活きることになります。　
　
　その後、「アイディアを発揮できる仕事」を得るために横澤宏一郎さんが行ったのは、「小さくても面白い仕事」の実績を少しずつ増やすことです。社内営業など地道な努力を続け、小さな仕事も引き受けるようにしました。

　また、横澤宏一郎さんは、より面白いCMを作るには、「クリエイターの引き出しの多さが重要。経験に勝るものなし」と断言しています。横澤宏一郎さんの企画の発案方法は、自分の頭の中にあるさまざまな経験を頭の中で合体させてポンと生みだすそうです。経験が多ければ多いほど、組み合わせのバリエーションも引き出しも増え、アイデアの源になるので、経験は財産であり、それが作品に活かせる時が必ず来る…と語っています。

　ただ、忙しい毎日の中でそうそう「非日常の経験」をすることは難しいので、本や映画の力も借りています。本や映画の中の、心に残ったシーンが頭の中に残り、いつかアイデアとして開花する可能性は高いとのことです。

　実は横澤宏一郎さんは、CMプランナーになるまで、本や映画などにほとんど触れていなかったそうです。しかし、仕事でクリエイターの方々と話をしていると、共通言語として「あの監督のあのシーンみたいに・・・」といった映画の一場面が出てくるので、これは知っておかないとまずい！と思い、年間150本程度の映画、20～30冊の本を読むようにしました。

そうしますと一気に引き出しが増え、アイデアのバリエーションも増えました。有名なクリエイターに会うたびにおススメの映画や本を聞いて、観たり読んだりした経験は、横澤宏一郎さんの企画の随所で生きているそうです。

SUUMOはどのようにして誕生した？

　「SUUMO（スーモ）」はもともとリクルートがしていた「住宅情報」というブランドをまとめて一つにして出来たものです。　2009年に「住宅情報」や「フォレント」を統合して「SUUMO」が誕生した際、横澤宏一郎さんは競合プレゼンに参加して勝ち取りました。

　リクルート住まいカンパニー「SUUMO（スーモ）」のCMは、2019年2月度の銘柄別CM好感度ランキング（CM総合研究所発表）で5位に入っています。

　「SUUMO（スーモ）」のCMを手掛ける事になった時、既に名前とロゴは出来ていたので、その名前とロゴから受ける優しい印象に人格を持たせたかったようです。そこからキャラクターを作る提案をして、あの緑のキャラクターが出来たそうです。

　家を買おうと考えているその当時の30代や40代が、幼少期の時にセサミストリートやガチャピン、ムックが流行った世代という事も考え、モフモフした感じを出したいなと思い手触りにこだわったそうです。

　そうして、あのモフモフの愛くるしい緑のスーモくんが出来上がったのですね！
コロンとした丸いもの、触りたくなるようなモフモフしているものが大好きな方って多いと思うのですが、子供から大人まで受け入れられやすいキャラクターだと思います。

　CMであの鮮やかな緑のモフモフをみる度に、かわいいなあと思っていましたが、調べると実は他にも色々なキャラクターがいて驚きました。

ちょっと紹介させていただきます。